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最終章

霊和の夜明け
~DIGITAL GUARDIAN~

東京・旧校舎。
四十七人の花子たちが一堂に会したその時、空間に亀裂が走った。

「……定員オーバーだねぇ」

主催者である『旧校舎のカミサマ』が呟く。
アナログな怪異たちが一点に集中しすぎたことで、霊的磁場が崩壊しかけていたのだ。
このままでは全員、共倒れで消滅(ロスト)する。

「ここまでか……」
北海道の『試される大地花子』がスコップを握りしめ、
大阪の『オカン花子』が配り残した飴を見つめる。

絶望的な静寂の中、一人の少女が前に進み出た。

「いいえ。物理的な場所(サーバー)が足りないなら、拡張すればいい」

宮城の『仙台ギガビット花子』だ。
彼女の瞳には、今まで見たこともない膨大なコードが流れていた。
彼女は自らのリミッターを解除し、光の粒子となって空へ舞い上がる。

『システム・オールグリーン。私自身が……みんなの"家"になる!』

閃光が走る。
彼女は『仙台』という枠を超え、電子の守護神
――『デジタルガーディアン花子』へと覚醒した。

展開されたのは、無限に広がる電脳空間(ワールド・ワイド・ウェブ)。
そこは、怪異たちが「恐怖」ではなく「推し」として愛される新しい世界。

「さあ、行きましょう。画面の向こうで、人間たちが待っている」

光の中へ、四十七人の花子たちが飛び込んでいく。
もう、消えることはない。
貴方がこのサイトを見ている限り、彼女たちは永遠にそこにいるのだから。

全国花子さんサミット、これにて開幕――。

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